やりたいことをやれやりたいことをやれ
著者:本田 宗一郎
販売元:PHP研究所
発売日:2005-09
おすすめ度:4.0
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最近本を読んでもなかなかアウトプットできてなかったな。久しぶりに一冊。

本書は、本田技研工業の創業者である本田宗一郎氏の著書。有名な本なのは知ってたけど、これまでなかなか手に取る機会がなかった。

1ページ1テーマで書かれていて、とても読みやすい。著者の考えを読み取れます。読み終えてみると、気になったところも結構多めだった。

自分の言動を振り返って言及している箇所が多く、著者はとても客観的な人だったんだろうと思った。

以下は気になった箇所。

“大衆の知恵は、決して創意などは持っていないのである。大衆は作家ではなく批評家なのである。作家である企業家が、自分でアイディアを考えずに、大衆にそれを求めたら、もう作家ではなくなるのである。”-p30

本書にも書いてあったが、今まで世の中になかった独創的な新製品をつくるのに、市場調査は役に立たない。そういった製品は、ユーザーに、彼らがまだ気づいていない、新しい価値をもたらすものなんだから。

既にニーズがあることが明らかになってから作ってたら、遅いし、それは新製品では無いと思う。

全く新しい、独創的な製品を作りたいなら、自分がそのモノやサービスによって人々の生活や体験にどんな影響を与えたいのか、からスタートすべきと思う。

“人生は「得手に帆あげて」生きるのが最上だと信じている。だから今でも機会があると、若い人に得意な分野で働けといっている。”-p40

人生の中で仕事の占める割合って、やっぱり大きい。どうせやるなら面白いと、好きだなと思える仕事につきたい。好きな仕事だったら、寝る以外の時間を仕事に費やしても苦じゃないと思う。そこまで熱中できる仕事に着ければ、こんなに幸せなことは無いんじゃないかと思う。

好きとか嫌いとか関係なく、できるやつはどこいってもできる、という話も聞く。それは確かに一理あるけど、それは「雇う側」の理屈だな。

好きじゃない仕事をしても、その人の潜在能力がどんなに高かったとしても、せいぜいその人の能力の60%分くらいしか発揮できないと思う。好きじゃなかったら、どんだけやっても100%発揮することも難しいと思う。でも、好きな仕事だったら、120%の力を発揮できると思う。

会社にとっても、100の力を持つ人に、60発揮させるか、120発揮させるかじゃ、成果が全然違ってくるよね。適性の無い、好きじゃない仕事に従事させるのは、その人にとっても、会社にとっても、良いこと無しだと思うな。

最近ようやく自分のやりたいことが明確になってきた。それに向かって進みます。前に。

“仕事も大事だけれど、人間関係があってこそ、仕事が成り立つんですからね。どっちが上かといえば、人間関係ですよ。人間関係がうまくできていなければ、人間評価してはもらえませんよ。”-p80

肝に銘じます。

“こちらがその気になって素直に話しかければ、どんな相手でもそれに応えてくれる。黙りこくって考えこむのは、一人のときでいい。誰かと顔を合わせているときは、たがいが楽しい気持ちを共有するためにもユーモアを忘れず、話をするほうが私は好きである。”-p84

素直さ、感謝の気持ち、謙虚さはを忘れないでいたい。良いバランスを保っていたい。

“ 人を動かすことのできる人は、他人の気持ちになれる人である。そのかわり、他人の気持ちになれる人というのは自分が悩む。自分が悩んだことのない人は、まず人を動かすことはできない。私はそう思っている。
また他人を動かすには、自分が「恰好よくなりたい」と思うことも必要である。恰好よくというのは、他人によく思われ、よくいわれたい、という意味である。うすっぺらなようだが、これはひとつの真理である。この恰好というのはデザインみたいなもので、自動車だっていいデザインでなければ売れないのと同じである。恰好いい、ということは、他人に好かれることの基本のひとつなのだ。”-p104

なんだろう、気になった。ちゃんと書けないけど。

“常識を破る、そのことでしか会社の永続はない。私はずっとそう確信してやってきた。”-p134

成功体験に固執せず、既成概念にとらわれず、前に進もう。

“こちらが望んでいること、やりたいと欲していることをスムーズに受け入れてもらうためには、まず、先方の心を知らねばならない。相手の気持ちを知って、相手が理解しやすいようにもっていかなければ、心からの協力は求められないからである。”-p137

自分が本当に伝えたいと思うことを話す時は、言葉や声のトーン、話し方に気をつけている。それでも自分の想いを100%伝えることは難しいんだけど。

“日本がこのままいって年寄りがいつまでもがんばっていたら、どんどん進む世の中に年寄りが大きなブレーキの役割を果たしてしまうのではないか。老人ばかりになったら、日本は近いうちに没落するでしょうね。”-p177

戦後の日本の成長は、財閥が解体され、工業の指導者であった年寄りがいなくなって、若い人間のパワーが出たことによると、本田氏はいっている。今の日本は、どうだろう。

“スピードというのは、すべての人間が欲します。すべての問題をスピードが解決するんじゃないですか。”-p271

なんでもアウトプットのスピードを意識せねばいかん。「他者よりも早く」を癖にしたい。